「五足の靴文学展」記念/高橋睦郎講演会 (最新情報)
与謝野寛が北原白秋ら若い学生を引き連れて天草の大江天主堂にパーテルさんを訪ねる旅に出たのは、ちょうど百年前の夏でした。
五人の若者たちがリレーエッセイで綴った「五足の靴」は「東京二六新聞」に連載され、大きな反響を呼びます。
この旅をきっかけに、異国情緒溢れる文体が文壇を賑わすようになりますが、彼等を導き、明治の文化人の浪漫心を煽り立てたものはいったい何だったのでしょうか。
また、太田正雄(木下杢太郎)によって提案された切支丹調査は、あたかも「長崎二十六聖人」の死出の旅を辿る旅でもありました。明治の文学近代化の過程で、紀行文学に〈道行き〉という視点を取り込む試みの旅であったと評価することもできます。
今回、熊本近代文学館では、「五足の靴文学展」を開催し、この五人の旅を、明治文学史を背景に描きながら、その現代的意義をあらためて問い直します。
そこで、『日本二十六聖人殉教者への連祷』(すえもりBOOKS)等の切支丹文学の著作でも知られる高橋睦郎さんに、「五足の靴」を語っていただきます。
- 作者: 高橋睦郎
- 出版社/メーカー: すえもりブックス
- 発売日: 1999/05
- メディア: 単行本
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