谷川俊太郎・伊藤比呂美・四元康祐「連詩の魅力」
熊本近代文学館の鶴本さんに、詳しい、正確な情報をまとめていただきました。転載します。
今年の講演企画のメインと呼んでいいイベントが開催されます。
連詩とは何か?
連歌と呼ばれる形式があります。
上の句5・7・5に別の人が下の句7・7をつけ加えていくものです。上の句に関連させながら、そして、新しい趣向を組み合わせながら歌を詠んでいきます。
また、連続する2句の間に関連を持たせたり変化を生み出したり、その場にいる人々が様々な趣向を紡ぎ出していくものです。それを詩でやろうというのが連詩です。
それも錚々(そうそう)たる人々による連詩です。
もちろん、まだその詩は創られておりません。
まだ3人ともどんな詩を創るのかも予想もついていないことでしょう。
熊本で3人が出会い、そこで初めて、詩が創られていくのです。3人の詩人による、切ったら血が噴き出すような言葉の真剣勝負。
その勝負を味わいたい人は熊本近代文学館にお集まり下さい。
- 主催 熊本近代文学館 熊本県立図書館 熊本文学隊
- 協賛 ホテル日航熊本
- 日時 平成20年8月31日(日)午後2時〜
- 会場 熊本県立図書館 3階 大研修室
- 講師紹介
- 谷川俊太郎 氏(詩人、東京在住)
1931年12月、東京生まれ。1952年処女詩集「二十億光年の孤独」を発表。1962年「月火水木金土日のうた」でレコード大賞作詞賞受賞。1967年初の訳書となる「あしながおじさん」を出版。1975年「マザー・グースのうた」で日本翻訳文化賞を受賞。著書多数。- 伊藤比呂美 氏(詩人、熊本・カリフォルニア在住)
1980年、詩人としてデビュー。育児関係のエッセイでも人気を博す。1999年、『ラニーニャ』で第21回野間文芸新人賞受賞。2006年、『河原荒草』で第36回高見順賞受賞。2007年、『とげ抜き新巣鴨地蔵縁起』で第15回萩原朔太郎賞受賞。- 四元 康祐 氏(詩人、ドイツ在住)
1959年、大阪府生まれ。『噤みの午後』で第11回萩原朔太郎賞を受賞。詩集に『笑うバグ』『世界中年会議』(山本健吉賞)『ゴールデンアワー』『妻の右舷』等。海外にも翻訳されている。
- テーマ 「連詩の魅力」
我が国古来の詩形であり、江戸時代には松尾芭蕉が俳諧として完成させたいわゆる連歌を、戦後大岡信や谷川俊太郎が中心となって現代詩の世界に復活させたのが「連詩」である。ふだんは個人のうちに孤立しがちな現代詩が、このときばかりは宴を囲み、一期一会の「場」を現出。日米欧から集った三人の詩人の言葉が、果たしてどんな出会いと勝負を繰り広げるのか、連詩制作を終えた直後の本人たちに、生々しく報告していただく。