幻のCDブック『日本現代詩の六人』について四元康祐さんの解説

橙書店でだけ手に入る幻のCDブック『日本現代詩の六人』について、「幻のCDブック『日本現代詩の六人』を手に入れる - 熊本文学隊」で紹介しましたが、さらに四元康祐さん(ミュンヘン支部長)がコメントを寄せてくださいました。

「日本の現代詩の6人」のCDブックに見どころ、聞きどころについて私からも一言。

  • 隊長の朗読「わたしはあんじゅひめこである」、特にその最後の「これがあたし」の高らかなる繰り返し。娘の嫁入りになにかひとつだけ持たすとすれば、私はこの声を持たしたい。
  • まどみちおの素朴な詩を、フツーのアメリカ人の男がフツーに読んだ時の、不思議な感動。日本語で聞くとちょっと照れくさかったりするところが、素っ気ない英語で聞くと妙に胸にせまって、運転中に涙が滲んで困ったり。
  • 同じくまどさんの詩の、なんとプリンセス美智子さまによる英訳。美智子妃殿下は知る人ぞ知る熱心な英詩の読み手なのです。
  • 辻征夫の陰々滅々たる声。詩の言葉は軽やかでユーモアに満ちているのに、この落差はなんなのだ。詩は文字だけじゃないということを痛感します。
  • 6人の詩人の似顔絵いりの立派なブックレット。 
  • 谷川賢作の甘く切ない音楽