行定スペシャル 感想〈1〉

行定監督の作る作品は、行定勲という監督を意識する前から吸い込まれるように手に取っていたように思う。
だから今回、行定監督の講座に参加したのは何かしら運命のようなものを感じる。
今回の講座で私が一番変わったこと、それは原作をベースとした作品に対する考え。
私の主義として、いままで原作を読んだことのある映画は観ないと決めていた。
それは自分の中の原作のイメージをとても大切にしているからだ。
わざわざ映像化し、書き換えられた作品を観るのは耐えられなかった。
しかし今回行定監督のお話を聞いて、行定監督の映画だけはたとえ原作を読んだ作品であれ必ず観たいと思った。
それは行定監督が行定監督の一部を作品に投影しているということが分かったからである。

(M・T  27歳)