助手(橙大学)

橙大学 2012 第4回 小川未明『赤い蝋燭と人魚』 ―人は変わり、景色も変わる―

小川未明童話集 (新潮文庫)作者: 小川未明出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1951/11/13メディア: 文庫購入: 12人 クリック: 61回この商品を含むブログ (94件) を見る人魚を優しく育ててくれたおじいさんとおばあさんは、やがて人の口に乗せられて、人魚を売っ…

のびのび熊本でムチャ振りトーク

10月25日(金)午後7時からは、熊本の橙(だいだい)書店にて、熊本文学隊「橙大学」番外編だいたい大学にて、文学隊番頭さんの跡上史郎さんとトーク。 のびのび熊本でムチャ振りトーク - 読む書く歌う旅をする by 姜信子

姜信子『はじまれ 犀の角問わず語り』刊行記念「私は行くよ」

橙大学 番外編(だいたい大学)/読む書く歌う旅をする vol.2 作家・姜信子さんをお迎えして、“物書き”が、どのように旅をして、読んで書いて歌うのか、語って頂きます。 日時 10月25日(木)18:30開場 19:00開演 料金 1500円 (1ドリン…

橙大学  2012 第三回『スプーンおばさん』

小さなスプーンおばさん (新しい世界の童話シリーズ)作者: アルフ・プリョイセン,大塚勇三,ビョールン・ベルイ出版社/メーカー: 学研プラス発売日: 1966/04/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 47回この商品を含むブログ (35件) を見る第三回は、プリョ…

橙大学  2012 第二回『床下の小人たち』

床下の小人たち―小人の冒険シリーズ〈1〉 (岩波少年文庫)作者: メアリーノートン,ダイアナ・スタンレー,Mary Norton,林容吉出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2000/09/18メディア: 文庫購入: 18人 クリック: 323回この商品を含むブログ (97件) を見る 今年度…

橙大学 2012 「大人が読む児童文学」

第3回 プリョイセン『スプーンおばさんのぼうけん』 熟年夫婦の危機解決策(10月予定) 第4回 小川未明「赤いろうそくと人魚」 人間は変わり、信仰も変わる(12月予定) 講師プロフィール 難波 美和子(なんば みわこ) 熊本県立大学文学部 准教授。専…

橙大学 2012「大人が読む児童文学」

床下の小人たち―小人の冒険シリーズ〈1〉 (岩波少年文庫)作者: メアリーノートン,ダイアナ・スタンレー,Mary Norton,林容吉出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2000/09/18メディア: 文庫購入: 18人 クリック: 323回この商品を含むブログ (97件) を見る 第2回…

橙大学の料金

橙大学の料金は、これまでと同じく 1500円 (1ドリンク付) です!人魚の姫―アンデルセン童話集 1 (新潮文庫)作者: アンデルセン,Hans Christian Andersen,矢崎源九郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1967/12/12メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 25回…

橙大学 2012 「大人が読む児童文学」

第1回 アンデルセン「人魚の姫」 人魚姫の本当の望みは何?(6月9日) 第2回 ノートン『床下の小人たち』 語り手は信頼できるのか?(8月予定) 第3回 プリョイセン『スプーンおばさんのぼうけん』 熟年夫婦の危機解決策(10月予定) 第4回 小川未明「…

橙大学 2012「大人が読む児童文学」

今回の“橙大学”は、「児童文学」を子供に独占させるのはもったいない! ということで・・。 「大人が読む児童文学」まず、第一回は『人魚の姫』 ―人魚姫がほしかったものは何?―「人魚姫」は「真実の愛の物語」なのだろうか? 誰に対する愛? 「人魚姫」が望…

助手による受講生のための予習メモ その3(12月)

あまりに近すぎて だからたぶん避けてきたんだろうと思います。 それを話題にすることがタブーのような そんなかんじで。 熊本の人はハンセン病もしらなすぎる・・・気がします。 未だに高校では「感染しません、正しい知識を」と書かれたチラシが配られます。 …

助手による受講生のための予習メモ その2(12月)

『苦海浄土』は美しい。 私もそう思いながら読みました。 でも一方では、何度も何度も呑み込まれそうになっていました。 ルポルタージュを読んでいるのだと。 これが実態だと。 それは石牟礼さんの力か それとも私の不足か どちらでも構いません。 それくら…

助手による受講生のための予習メモ その1(12月)

2011年度橙大学、最終回です。 今回は石牟礼道子『苦海浄土』です。 熊本の、水俣のおはなし。 「<主婦>という鏡」というテーマのもと、読み解いていきます。 決して嫌な意味ではなく、とても重い、重い作品です。 前回の岡本かの子とは違う意味で、読むの…

助手による受講生のための予習メモ その3(10月)

…さて、何を書いていいかわかりません。 たくさんあるのですが。 覆されてしまうのです。ことごとく。 それはそれはひどいショックですが、 同時にものすごい感動です。 ある意味、私は正しかったのかもしれません。 わかりません。これも覆されてしまうのか…

助手による受講生のための予習メモ その2(10月)

岡本かの子、読んでみた方いらっしゃいますでしょうか。 もしも助手と同じような穴にはまった方がいらっしゃったら、個人的には嬉しく…思っていいのかわかりませんが、仲間を見つけた気分ですね。 実は、3回読んでやっと内容が入ってきたんです。 つまり、最…

助手による受講生のための予習メモ その1(10月)

気付けばもう9月も終わろうとしております。 遅くなってすみません。 次回の橙大学は岡本かの子「河明り」です。 「芸術は爆発だ」でお馴染み、岡本太郎の実母。 とりあえず岡本かの子、見てください。 いえ、ノーコメントです。 明治22年生まれ、昭和14年没…

橙大学第二回終了

佐多稲子「キャラメル工場から」 社会化した<少女>のゆくえ 無事に終了しました。 おいでくださった方、ありがとうございました。 「<少女>のゆくえ」について、少し考えてみました。 「ひろ子」と「彼女」の使い分けについて言及がありましたが、 最後…

助手による受講生のための予習メモ その4(8月)

昨日、台湾から帰ってまいりました。 台北市内はかなり都会。 世界で2番目に高い、台北101周辺は、土地が1坪百万単位だとか。 所謂「成金」の街らしいです。 台北を離れると、すごいゴミゴミした街。 九份っていう、「千と千尋の神隠し」のモデルになっ…

助手による受講生のための予習メモ その3(8月)

「キャラメル工場から」では女工たちの働く姿が描かれています。 あくまでも客観的に、淡々と。 前に書いたとおり、この小説は佐多稲子の自伝的小説です。 どうして客観的に、突き放して書くことができたのでしょうか。 そして、そのせいか、逆に主人公の少…

助手による受講生のための予習メモ その3(8月)

今回取り扱う作品、「キャラメル工場から」は 分類するならプロレタリア文学。 ええと…教科書に葉山嘉樹は載ってます。 「セメント樽の中の手紙」。 生徒たち曰く、「気持ち悪い」。 労働者のおかれた過酷な状況よりも、 事故によりセメントになってしまった…

助手による受講生のための予習メモ その1(8月)

8月の橙大学は佐多稲子「キャラメル工場から」を扱います。 1904年、長崎生まれ。 小学校を卒業する前に一家で上京し、キャラメル工場で勤務。 この体験が後に「キャラメル工場から」という作品にまとめられ、 佐多の出世作となる。 前回の一葉は、その時代…

橙大学第一回、無事終わりました。

大雨で講師の先生と心配をしていましたが、 たくさんの方にいらっしゃっていただき、無事に終えることができました。 ありがとうございました。 一葉の逆転する「夢」 ですが共通することは、客観的に見て主人公が「いい状態」を「夢」と呼んでいたわけです…

助手による受講生のための予習メモ その4(6月)

突然ですが、みなさんにとって「夢」とはなんでしょうか。 あるいは、どのような状態を「夢」というでしょうか。 とっても漠然とした、わかりにくい質問ですが。 一葉が「十三夜」を発表してから「裏紫」を発表するまでの期間はわずか1年2ヶ月。 この二作…

助手による受講生のための予習メモ その3(6月)

正直、助手はフェミニズムについてほとんど考えたことはなく 今も決してわかっているとは言えないと思います。 声に出して「十三夜」を読んで それなりに内容を理解したつもりでいました。 甘かったです。 まだまだ、読解ポイント、たくさんありました。 き…

助手による受講生のための予習メモ その2(6月)

一葉の文章、「なんて読みにくいんだろう」と助手は思いました。 だらだらと書いてあるし、言葉古いし(当たり前ですが)、会話文に「」ついてないし…。 理解ができなくて何度も挫折している作品もあります。 それを話すと、「声に出して読むといい」という…

助手による受講生のための予習メモ その1(6月)

樋口一葉は明治5年(1872)生まれ。 あぁ、あの作家と同時代か、と思った人もいるのではないでしょうか。 藤村と同い年、漱石の6歳下です。 本名なつ。 16歳のときに家督を相続 19歳で小説家として立とうと決意し『かれ尾花一もと』を執筆 それから結核で…

2011年度 橙大学 「どフェミ」でいきます

文学は大好き だけどなんとなく偏りがち 興味はあるけれど きっかけがなかなかつかめない 文学の話をしたい、聞きたい、あるいは聞いてみたい そう思っている方。 「Beerを片手に」橙大学に集まりませんか? 橙大学は2011年度、4回の文学講座を行います。 …

 最終回、無事におわりました

番頭の過去5回を超えるような熱い講義&参加者の方々からの活発なご意見によって、あっというまにすぎた最終回でした。 伊藤比呂美隊長も、帰国直後であるにもかかわらず、講座はもちろん打ち上げまでご参加いただきました。 これで今年度の橙大学全6回は…

助手による受講生のための予習メモ(2月) その4

いよいよあした 「その3」では90年代の作品をご紹介しましたが、 先生の意気込みによると、なんとデビュー前の仕事にまで遡る…かも! デビュー前から現在に至るまでの伊藤比呂美を見る、知る、考える。 ファンにはたまらない講義になることうけあいです。 さ…

助手による受講生のための予習メモ(2月) その3

参考テキスト 突然ですが、助手は『とげ抜き新巣鴨地蔵縁起』が好きです。 いえ、読んだ直後はそんな落ち着いていられませんでした。 衝撃でした。 だって巣鴨まで行きました。 なんて言うんでしょう。 本だから文字を目で追っているのに、頭のてっぺんから…