行定スペシャル 感想〈9〉

22日土曜日夜のひととき、行定監督のプライベート講座を聞かせて頂きました。
私自身の中では、「世界の中心で、愛をさけぶ」の名監督だということは知っていながら、他の作品は、正直言って観てなかったのです。(恥ずかしながら、すみません)
でも、少し予習をして監督のお話を聞かせて頂くことにしました。
お話の中で、行定監督は、映像作家ではなく、映画監督に固執しているところにすごく感動しました。
映像作家として、オリジナルの作品からまったく新しい違った作品に仕上げる事も一つの手法かも知れませんが、行定監督は、原作作家の思い・考えを踏襲した作品づくりをされていると聞いて行定監督の信念を感じたように思えました。
また、少年時代(小学校)の幼なじみの少年のお話には心打たれました。
在日朝鮮の子供ですよね、今の時代、確かにその存在も少なくなったかもしれませんが、私の幼少の頃は、周りに結構いました。
子供同士は比較的仲良くするのですが、親から、周りから「彼・彼女達は、朝鮮だから」という目でみられ、遊ぶことすら快く思われないのですよね。(私自身も子供心に何故っていう感じでした)
偏見と差別で扱われる彼等の人生・生き方が、行定監督マジックで映像化され、映画になって発表される日を心から願っています。
ただこれらの問題に関して、最近は逆の要素もあります。
いわゆる「逆差別」という問題です。
誰もこの問題に着手しようとせず、触れずにいますが(行政ですら逃げ腰です)、もし可能ならば、行定監督の視線観点から、在日外国人の差別問題・日本国内の差別問題の禁断の領域を映像を通して表現して頂けたらと勝手に思ってしまいました。
行定監督の多岐にわたるお話、もっともっと聞いてみたいです。
近い将来、第2回行定監督プライベート講座が企画され実現することを熱望します。
(S・M  50歳  会社社長)