生きた、臥(ね)た、書いた 病床詩雷 淵上毛銭(ふちがみ・もうせん)ミニ展

熊本近代文学館の鶴本さんからお知らせです。

 皆さんは、淵上毛錢という詩人を知っていますでしょうか。
水俣出身の詩人で、20歳の時に股関節のカリエスにかかり、35歳で亡くなるまで、寝たきりの生活の中で、作品を書き続けた詩人です。この人の人生を描いた火野葦平の「ある詩人の生涯」という作品を読んだのですが、とっても興味深い人物です。
 病気を克服した強い人とか、寝た切りの中、頑張った人なんていう単純な物語じゃありません。幼いときからそうなんですが、病床でもやんちゃな生活をしていて、寝たきりの生活なのに、女性関係の話が面白いですね。彼の生命エネルギーは並みじゃあありません。もう、ビックリ、ただびっくりでした。
 熊本近代文学館では、そんな淵上毛錢ミニ展を以下のように開催しております。
 期間  平成21年1月14日(水)〜3月2日(月)
 場所  熊本近代文学
 入場料 無料
 内容  
子供たちの詩を募集した「淵上毛錢賞」10年の軌跡を紹介しています。淵上毛錢を顕彰する会」が、小・中・高校生の詩を10年間募集しました。累計1万1千点を超える応募があり、熊本県内の子供たちに淵上毛錢の名前と詩が親しまれました。その活動と入賞作品、表彰式の様子などを写真などを交えながら紹介しています。
また、淵上毛錢に関する当館の所蔵資料や、寄託資料から、淵上毛錢の詩集、自筆俳句、書簡などを紹介・展示しています。
 また、2月28日(土)に熊本県立図書館で、『淵上毛錢詩集』を上梓した前山光則氏(作家)の記念講演会も開催します。これはまた別の日記に紹介したいと思います。
 私が彼のやんちゃな、もう、はっちゃけた人生の妙味を解説しますので、遊びに来たら、カウンターで私を呼んでもらえると嬉しいです。
 たくさんの方々の御来館をお待ちしております。

ある詩人の生涯 (1956年)

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